プライムタイムの原則
プライムタイムの原則
プライムタイムとは、
① 自分自身が計画した重要な仕事を処理するために、
② 前もって確保(自分と約束)した時間
のことを言います。
「アイゼンハワーの原則」では、「B-タスク」を中心に仕事をして行くことが大切だと書きました。
元来、「B-タスク」とは、組織や企業の長期計画に基づく「プロジェクト」レベルの仕事です。
旅行に行くときに計画を立てますが、こういったプロジェクトレベルの仕事は、それと同じように計画を立てて、それを管理しなければなりません。
そして、その重要な仕事を計画通りに行うために「前もって時間を確保してそこでその仕事をやると自分と約束する」時間のことを「プライムタイム」と言うのです。
多くの人は自分のプライムタイムをまったく意識していないように思われます。 おそらく、かなりの人は、プライムタイムをどうでもいい書類を読んだり、それほど緊急でもない雑用に使ったり、ときには新聞を読んでつぶしているのではないでしょうか。
ビジネスパーソンの間では、「ゴゴイチ」という言葉をよく耳にします。 大事なことは「午後いちばん」に片付けようというわけですが、仕事の能率曲線に従えば、ほとんどの人にとって「ゴゴイチ」はもっとも効率の落ちる「ワースト・タイム」なのです。
「効果的な」時間管理とは、自分のプライムタイムをいかに活用するかというひとことに尽きます。 そのためには、ごく月並みなようですが計画をきちんと立てるしかないのです。
無計画はもっとも高い付加価値を持つプライムタイムをみすみすどぶに捨てるようなものです。
私たちは意識的にこう言った時間を確保して、自分にしかできない重要な仕事 (B-タスク!) を最優先に行う必要があります。
そうでないと、自分のスケジュールを他人からの仕事にコントロールされることで、自分の目標(= チーム、組織、会社全体の目標)の達成が出来なくなってしまいます。
プライムタイムはタイムマネジメントの哲学
また、プライムタイムの原則はタイムマネジメントの哲学と言われます。
プライムタイムの原則を実践することで下に書いたような副次的(?)な効果も獲得することができます。
約束とは :
他人と約束をしそれを守ることは、他人との信頼関係を築くことです。 他人との約束を破ると、他人との信頼関係が崩れますが、これは他人が指摘してくれます。
自分と約束をしそれを守ることは、自分との信頼関係を築くことです。 自分との約束を破ると、自分との信頼関係が崩れますが、これはだれも指摘してくれません。
自分(Self)との信頼(Confidence)関係を築くことが、他人との信頼関係を築く基礎になります。
自信とは :
自分の能力や価値を確信すること(広辞苑)
英語では、Self-Confidence という。
自分との約束を守ることができる人は、自己との信頼関係を築くことができ、他人に対しても自信をもった行動・態度をとることができるようになります。
つまり、プライムタイムの原則を正しく使えることで、自分との信頼関係を築き、自信を持つことができ、それがひいては他人との信頼関係を築いていくことができるのだと言うことです。