イベント中心のスケジュール管理で陥るワナ その2

成果を出すための「TaskTimerによるタイムマネジメント」の実践方法
 

   アポイントメント中心のスケジュール管理で陥るワナ その2

 
 実際にこの2人の仕事全体をTaskTimerを使って見てみましょう。
 

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Aさんの仕事全体
 
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Bさんの仕事全体
 
⇒このビューを表示するにはこちら>>

 ここで少しこの画像の説明をしましょう。 
 上の左側に表示されている情報は、自分が行う仕事(行動と読み替えても良いです)すべてです。
 会議や打合せのようなアポイントや、自分でやるべき仕事(ここでは、企画書作成や、事業戦略策定などです)などが残らず網羅されています。
 各々の仕事には必ず「所要時間」が割り当てられています。(これは非常に大切なことです)
 また、右側にはそれを何時やるべきかと言う情報が表示されています。
 ドットは、アポイントです。 これはその日に開催されるところにポイントされています。(いずれは、自分で行う仕事についても設定します)
 バーは、自分で行う仕事で、開始日から終了日まで引かれています。
 ピンク色のバーは、遅延している仕事を表しています。 当然、左側では表題などは赤い色で表示され、「遅延している」ことを警告してくれています。
 また、緑や青のバーは、自分で行うべき仕事の優先度を表しています。 これは、仕事がバッティングしたときに調整する際に効果的に利用できる情報です。
 この画面だけでもいろいろな手を打つことができるのですが、TaskTimerは画面の下にその日の作業量を対応した色で表示してくれています。
 これを見れば一目瞭然で、どの日の仕事をどのように調整すべきかすぐに手を打てるわけです。

 この仕事一覧を見ると、特に山積みでは、Bさんはこの2週間について、ほとんど100%を超えています。 一部のところでは120%を超えているところもあるようです。
 これに比して、Aさんの一覧では、予定は100%と60%の間に落ちており、理想的な仕事の量を維持していることがわかります。

 この2人のスケジュール表を見てどんなことに気が付くでしょうか?
 実はこのBさんの予定表には、ある大事なものを管理するという考え方が抜けているのです。

 一般に、「仕事」には、2種類のものがあります。
 ひとつは、「他人との共同の仕事」です。Bさんの予定表にたくさん予定されていた仕事です。
 そしてもうひとつは、「自分で行う仕事」です。
 つまり、Bさんの予定表には自分ひとりで行う仕事の予定を管理すると言う考え方が抜けているわけです。
 自分で行う仕事と言うのは、大事なものがたくさんあります。
 皆さんの会社や部門を如何に運営するかといった重要な問題を考えたり、企画したりする時間が必要ですが、Bさんのような予定の状況ではそれらがアポイントメントの合間や定時後などにまわされ片手間仕事になってしまっています。

 これでは、能率も成果も上がらないし、仕事の繁忙感も払拭できないわけです。
 つまり、Bさんの予定表では仕事をいっぱいやっているという風に見えがちですが、こういう仕事の管理をしていると実はたくさんの仕事をやっている割には成果が出ないと言うジレンマに陥りがちです。
 なぜそうなのかの理由はこのセミナーを続けていくうちに追々わかります。
 つまりBさんのようなスケジュール管理を行っている限りは、「仕事に追われてしまう」「成果が出ない」わけです。 

 どうでしょうか、AさんとBさんの予定表だけでは仕事がどの程度詰まっているのかはまったくわかりませんね。

  通常のシステム手帳や、スケジュール管理ソフトでは、このように自分の仕事がどれくらいあるのかということがまったく把握できません。
 このため、Aさんのような予定では寂しいものだから、ついついBさんのように予定(アポイントメント)を詰め込んでしまいます。

 そして、Bさんのようにその本当の原因がつかめないまま、「忙しい忙しい」と言いながら残業をすることになってしまいます。

   Bさんはここまで来て、初めて自分の仕事量がオーバーしていることに気づくことになるわけです。
 それは、自分の仕事とその予定所要時間をすべて書き出すことができるツールを持つことで初めて実現できるわけです。
 いかがでしょうか、皆さんは自分の仕事のバックログをこのように把握できているでしょうか?

 それでは次に、Bさんのスケジュール調整をする前に、効果的に成果を出すためのタイムマネジメントを行う上での重要な考え方をいくつか紹介しましょう。

 

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