「B」タスクとは

成果を出すための「TaskTimerによるタイムマネジメント」の実践方法
 

5.2 「B」タスクとは

 次に、「B-タスク」の仕事の分析です。

 Bの仕事と言うのは、「重要だけれど緊急ではない仕事」です。
 
 それでは、典型的な「B-タスク」の、キーワードをいくつかあげてみましょう。
 わたしは、次のような項目をよく上げます。

  準備
  予防
  計画
  育成
  人間関係
 
 これらを見て気づくことは、「B」タスクというのはプロアクティブつまり事前予防的な仕事が多いと言うことですね。
 実はこの仕事が最も成果に寄与するので、この仕事に焦点を当てて仕事をすることが望ましいのです。
 
 Bの仕事と言うのは、AやCのように何時が締め切りだと言うことはありませんが、非常に重要な仕事です。
 この仕事の特徴は、日ごろは深く潜行しているのですが、放って置くと突如として水面に浮かび上がってきて大騒ぎ(Aタスク)になるたぐいの仕事です。
 
 こう言った仕事は(何時までにやってくれと言う催促がないため)ついつい後回しにしがちで、しかしその結果Aタスクを発生させてしまいます。
 
 予防(テスト)をちゃんとしておかなかったから、「バグ対策」に追われるとか、育成をちゃんとやっておかなかったからお客様から「お前ところの営業はなっとらん」と言われるとか、部下とのコミュニケーションをちゃんとやっておかなかったから、突然「辞めさせてください」と言うことになったりで、その対策(Aタスク)に走り回ることになります。

 つまり、B-タスクを疎かにすると、A-タスクが発生する!と言うことができます。
 
 また、B-タスクを計画的に実施しておかないと、それがA-タスクに変身する!と言うこともできます。
 実は、私たちはこう言ったことを子供の頃から経験しています。 これを我々は、「夏休みの宿題シンドローム(学生症候群と言う人もいます)」と呼んでいます。
 夏休みの前に、先生は「みんな、夏休みには計画を立てて宿題をやるんだぞ!」と何度も聞かされていたし、計画を書かされた人もいるでしょう。 しかし、最初の35日は楽しく遊んでしまって、「A-タスク」になってから残りの5日で、鉢巻を締めてやったものです。
 しかし何回言われてもこの癖が抜けなかった人は多いのではないかと思います。
 なぜこの癖が抜けなかったのかと言いますと、これは私なりの解釈ですが、ひとつは学期の間の休みなので成績にはほとんど関係がないと言うことがありましたが、もうひとつのほうは非常に深刻だと思うのですが、これが「パレートの法則」によっていることがミソだったんですね。つまりこのような方法で宿題をしている人が、自分の周りに8割もいるので、安心しきっているからなのですね。

 しかし、よく考えてみれば2割の人はこのことに気づいていて「タイムマネジメント」の重要さを実感してそれを実行していたとしたら、これらの人々は今どのようになっているのでしょうか?

 そのためには、「B-タスク」は「B-タスク」のうちに計画的に処理していくことが重要だと言うことです。

 

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