「C」タスクとは

成果を出すための「TaskTimerによるタイムマネジメント」の実践方法
 

5.3 「C」タスクとは

 最後に、「C」タスクの仕事の分析です。

 「C」の仕事と言うのは、「緊急だけれど重要ではない仕事」です。

 それでは、典型的な「C」タスクを、いくつかあげてみましょう。
 
  多くの電話
  重要でないミーティング
  ミーティングの設定業務
  重要でない報告書の作成
 
 「C」タスクは、重要度と言う意味では、「A」タスクではありませんが、「A」タスクのミニ版といえるような仕事と考えられます。

 これらの仕事は、「積極的に部下に委任する」と言うことと、「積極的に機械化する」ことが重要だと私たちは考えています。

 積極的に機械化すると効果が出る例としては、「グループウェア」が挙げられます。
 今だに、どうして「グループウェア」が人気があるかと言いますと、この「C-タスクの機械化」ということで大幅にコスト削減が図れているからなんですね。

 こう言ったソフトは、15年ぐらい前から現れ始めました。 CSS(Client Server System)が出だしてきた頃です。
 当時は、「会議開催の設定」をするのに1~2時間もかかっていた頃です。 今では信じられないですが、とにかくこの頃は、電話で参加者のスケジュールを確認していたのです。

 まず最初の人に電話して、空いている日時を教えてもらうんですね、それから次の人、次の人と順番に聞いていくわけです。 でもね、大体3人目ぐらいから破綻をきたしてしまいます。 そうするとまたは始めからやり直しと言うことになって、あっという間に、1時間2時間なんて過ぎてしまうわけですよね。
 ちょっと大きな会議で、キーパーソンが出張で今週は帰ってこないということになると、これはもうパニックです。 当時はスケジュールと言うのはきわめて個人的な情報でしたから、周りの人に聞いても分からないからです。
 このため、 ある部門では、「会議開催の設定」専用の人を抱えていたところもあるほどでした。

 いまでは、グループウェアについている会議開催の手順で登録しておけば完了するわけで、確かに味も素っ気もなくなってしまったということになるかも知れませんが...

 しかし、いまだにこう言ったやり方をしている会社は、結構あると思います。
 グループウェアを導入しているけれど活用できていないのです。
 理由は2つあるようです。
 相変わらず、スケジュールを公開したくない文化が残っていること。
 もうひとつは、スケジュールを入力しなくても何も言われないから。
 です。 

 スケジュール管理という仕事は、「スケジューラ」と言われる秘書の方以外にとっては、これは典型的なCタスクなのです。
 しかしこれなくしては、成果を上げることができないと言う理由で不可欠な仕事です。
 だからこう言った作業に余計な時間や神経を使うことなしに、有効な計画を立てるツールがあれば積極的にこれを使うべきなのです。 
 
 それから、「C」タスクをこなす必要のあるときは、「まとまった時間をとってなるべくたくさんのCタスクを処理する。」と言うことが定石です。

 この「C」タスクを中心に仕事が回っている方というのは、「もう一度自分の目標とのずれを確認する」と言うことをしてもらいたいです。

 以上が、「アイゼンハワーの原則」から導かれる仕事のやり方についての考え方です。

 このような考え方をどのように使っていくと有効かと言うことは、後で出てきます。

 

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