木こりのジレンマ

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木こりのジレンマ

 

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 ある日、旅人が森の中を歩いていると、一人の木こりに出会った。
 その木こりは、森の中で木を切るのに忙しそうだったが、旅人はちょっと休憩のために少し休んで行くことにした。
 そして、一所懸命木を切っている木こりを見ていた。
 旅人は、その木を切る姿を見ていて、木こりが一所懸命切るわりには木がなかなか切れないのを不思議に思って、木こりののこぎりを見てみると、随分と刃こぼれが目立っていた。
 そこで、旅人は親切心で、「木こりさんよ、そののこぎりは随分と刃こぼれが激しいようではないか、のこぎりの目を立直してから切ればもっと良く切れるに違いないだろうから、少し休んで目を立てたらどうですか?」と言った。
 そうすると、木こりは旅人に向かって、「旅人さんよ、ご忠告は非常にありがたいがの、わしは今非常に忙しくってのこぎりの目など立てているヒマがないんじゃよ」と言いながら、一心不乱にまた木を切りはじめた。

 この話の教訓は、「目を立直す」と言う自己の目的・目標にとって最も重要なことを行わないで、「木を切る」という今一番緊急なことを最優先することで、「仕事をしている割には成果が出ないと言った」生産性の低下をもたらしてしまっていると言うことです。

 私たちは、ややもするとこう言った「重要なこと」より「緊急なこと」を優先して仕事をしがちです。(カナル現象を参照)

 ご自分のタイムマネジメント(大きく言うとライフマネジメント)を考えておられる方々は、この教訓をご理解いただくことが、実行の第一歩です。

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