2.  スタートの前に

TaskTimer で行なうプロジェクトの「見える化」

 

2.  スタートの前に

 
 あらゆるプロジェクトには、以下のように少なくとも4つのフェーズがあります。

◆ 開始
◆ 計画
◆ 実行
◆ 終結(レビューを含めて)

 Microsoft Project のような、多くのプロジェクト管理ソフトウェアアプリケーションは、2番目のフェーズである「計画フェーズ」に関してあなたの手助けをすることができます。
 けれどもこれらのパッケージは最も長い、そして最も重要なフェーズである「実行フェーズ」についてはほとんど使用できません。

 もしあなたが「実行フェーズ」をコントロールできずに困っているなら、あなたは計画ツール以上のツールを必要としているでしょう。

 あなたは、関係するメンバーの時間を管理し、そしてあなたが計画したプロジェクトの進捗をコントロールすることができるような「見える化」ソリューションを必要としているでしょう。

 TaskTimer + ProjectController は、プロジェクトの計画を今までのツールよりも簡単に立てることができます。

 ProjectController の「開始ウィザード」を使うことによって、プロジェクトのゴールの定義、マイルストーンの設定、タスクの計画、プロジェクトチームの割り当て、そしてあなたの同僚と共有できるテンプレートを作ることができます。
 ウィザードのヘルプスクリーンがすべてのステップを通して適切にガイドします。

 
2.1 時間はコスト - ITへの投資は実は安い!

 (知識労働に関わる業種である)サービス業におけるプロジェクトのコストのほとんどは、人に関わるコストです。
 このため、重要なことは、「Time is Cost」という考えを持つことです。

 しかし、最近のIT投資のトレンドは、TCO(総保有コスト)の削減に向いているように思えます。
 ここで、TCOとは、サーバー(サービスを提供する)側のコストであって、そこにはユーザー(サービスを受ける)側のコストは含まれていないことに注意しておく必要があります。

 確かに、無駄な投資には意味がないと思いますが、必要な投資までも削減することは厳に慎まなければなりません。

 賢明な経営者であれば、とうの昔にわかっているはずですが、一番大きなムダが発生するのは、設備への投資ではなく人件費のほうなのです。

 たとえば企業の業務系システムへの投資を削減するために、CSS系が持っていたリッチな操作性を犠牲にして、Web系にすることで、たしかに目に見えるサーバー側の投資コスト(TCO)は減るが、操作性や応答性の低下によって、ユーザー側のシステムの操作時間の増加やストレスの増加による生産性の低下によるコスト増を招いてしまっていると言う例をあげることができます。

 こう言ったことは、実はプロジェクトにおいても多く発生しているのです。
 適切なツールを使用しないことで、多くの無駄なコストを発生させています。

 プロジェクトにおいて、このような無駄なコストが発生する工程は、ダイナミックに変化する「実行フェーズ」です。(もちろん、計画がうまく立てられていなくて、プロジェクトが計画フェーズまで戻ってしまうなどと言うことは論外です。)

 たとえば、こんなムダなコストが発生しています。

◆ プロジェクトの進捗把握がタイムリーにできないことで発生するムダなコスト。

 市販されているほとんどのプロジェクト管理ソフトウェアアプリケーションは、「計画フェーズ」に関してあなたの手助けをすることができますが、これらのパッケージは最も長い、そして最もクリティカルなフェーズである「実行フェーズ」についてはほとんど使えないと上で書きました。

 これらのプロジェクト管理ソフトでは、「実行フェーズ」での進捗管理は、バッチスタイルで行なわれ、そのフォローは進捗会議なる場で行なわれます。

 具体的には、進捗会議を開く前に、プロジェクトマネジャーの補佐である人が、プロジェクトメンバーに進捗を報告するよう依頼します。
 返ってきた進捗報告を元にプロジェクト管理ソフトでプロジェクトの進捗を更新して、問題点を列挙し、当日の会議に臨むと言うのが多くのパターンでしょう。

 しかし、この会議が1週間や1ヶ月単位で行なわれることで、進捗の把握が1週間~1ヶ月の遅れとなってしまいます。

 10名程度で作業しているサブプロジェクトが、1週間の遅延を起こしていることが1週間後の進捗会議で発覚したとしたら、1週間の遅延を放置していることで、5日*10人 = 50人日 ≒ 2.5人月 ~ 200万円程度のムダなコストを発生させたことになります。

◆ 仕事の依頼がうまくできない。
 多くのマネジャーは、ただ単に依頼された仕事を処理する時間がないというだけの理由で仕事の依頼を断られた経験を持っています。
 これはただ単に、部下の仕事の状況が見えていないということだけの理由のためです。

 こう言ったことで、マネジャーは依頼すべき仕事を抱え込んだり、別の人間を捜すために時間をムダに使うことで、マネジャーがボトルネックとなり仕事が進捗しないことになってしまいます。

 適切なITツールを使わないことで、このような無駄な時間(=コスト)が多くの場面で、日常的に発生しています。

 

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